暮らしに息づく伝統の技、沖縄工芸ふれあい広場
各地伝統織物の「かりゆしウエアー」などを展示した「沖縄工芸ふれあい広場」は、大勢の参観者で賑わった。体験コーナーも設けられ、専門家の指導を受けながら子どもたちはコップや皿など小間物の陶器を製作していた。
「暮らしに息づく伝統の技」をテーマに「沖縄工芸ふれあい広場」が、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター会議棟で8月30・31日に開かれ、大勢の参観者で賑わった。会場には15産地から集められた国や県指定の伝統工芸品が展示された。工芸品の即売や製作体験なども行われ、体験コーナーでは夏休みの自由研究の宿題を親子でする姿も見られた。
残念なことに展示会場は狭く、参観者は人をよけながら織物や着物などを観ている状況で、伝統工芸品を見るのにはふさわしくなかった。暑い沖縄の夏に着用する「かりゆしウエアー」が考案されて久しいが、現在は地球温暖化の中で“クールビズ”などと持てはやされている。各地の伝統織物を用いた「かりゆしウエアー」製作も盛んで、バラエティに富んだ品々が展示されていた。色は伝統的な紺から紅色、黄色、茶色、薄緑色など豊富で、そのすべてが植物性の天然染料で染めれており、とても鮮やかな色合い。
体験コーナーでは親子連れが多く、専門家の指導を受けながら子どもたちはコップや皿など小間物の陶器を製作していた。島袋律夫さん(38)は「子どもの夏休みの宿題にもなるだろうと思い、朝から来ています。やはり専門家の教えはうまいです。指摘されたところをちょっと直すだけで、形が一段とよくなります」と子どもの作る茶碗を見守っていた。織物の体験コーナーでは経糸と緯糸がセットされた織機で、若い女性たちが指導を受けながら琉球絣を織っていた。
昔からの伝統織物はほとんど復活されて、各地に織物事業組合や織物会館がつくられている。女性の仕事が少ない離島や地方では女性の職場として重要視されているが、景気の変動に左右されやすく、まだ安定した収入が確保できないのが大きな悩みだという。伝統工芸の振興は、地方や離島への人口分散、地場産業として地域活性化にも結びつくので、工芸品の安定生産ができる施策が望まれる。また、観光客をひきつける効果もあるので、伝統工芸の振興はもっと真剣に取り組まれるべきだろう。
沖縄の伝統工芸の織物でよく知られているのは大宜味村喜如嘉の芭蕉布、読谷山(ゆんたんざ)花織(はなうい)、読谷山ミンサー、琉球紅型(びんがた)、首里織、首里絣(かすり)、久米島紬(つむぎ)、八重山上布(じょうふ)、八重山ミンサー、宮古上布、与那国紬がある。織物以外の工芸品では廃ビンを材料とした琉球ガラス、壺屋焼き、琉球漆器などがある。
(JANJANニュース 2008/09/04)
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